BLOGクリニックブログ

POTENZAとダーマペンとメソセラピーは組み合わせる時代

皆さんこんにちは。院長の上野美律です。
だいぶ肌寒くなってきましたね。その割にはとても日差しが強くて、美容皮膚科医としては油断ができないなと思っております。
11月半ばになっても、腕にしっかり日焼け止めを塗っているのは、今年が初めてかもしれません。
シミ取りが行えるレーザーを備えているクリニックにいるときは、11月入るとここぞとばかりシミ取りのレーザーを患者様にお勧めしまくっていたのですが、今年は治療後のケアを油断せずしっかり行わないといけないかなと思っております。

当院には、通年行える治療を取り揃えているので、治療メニューの組み合わせは、常に効果とダウンタイムを天秤にかけながらご提案しております。

タイトルは誤解を受けやすいと思いますが、POTENZAとダーマペンを組み合わせるという意味ではありません。「POTENZAとメソセラピー」もしくは「ダーマペンとメソセラピー」を組み合わせるという意味です。広く言うと「メソセラピーだけでなく、メソで使える薬剤の塗布も含めて」です。

こうやって書くだけで、POTENZA、ダーマペン、メソセラピー、薬剤塗布、とすでに4種類の治療方法が出てくるわけで、そうなれば「組み合わせは何十種類もある」とすぐに分かるかと思います。

20年も美容皮膚科従事していると、最近流行して注目されているこれらの治療は、すべてリバイバルヒットの治療です。その分、治療法としての歴史はもう十分長いモノたちなのです。

これらが行われ始めた当初は、それぞれを単体で行っていたために、治療効果が限定されて「そこそこ」良い、という印象でした。そのため、あまり医療従事者に浸透しなかったのかなと思いました。

ダーマペン、ダーマローラーは観血的治療で、それなり皮膚の創傷治癒を大きく起こすこともありました。CO2フラクショナルレーザーが普及するまでは、私個人も相当数の患者様を担当させていただいてましたが、ライトな美容目的での治療にはダウンタイムが大きいため、浸透しなかった記憶があります。

メソセラピーやその使用薬剤に関しては、薬剤と再生医療の進化によって、やっと皮膚への投与による効果がある程度大きく得られるようになってきたなと感じます。それまでは、効果が出る薬剤は数えるほどしかありませんでした。

美容医療が、世界的にも普及して、年月も経過したことによりエビデンスがやっと蓄積されてきたこと。そして安全にできる複合治療が増えてきたということも、これらの治療のリバイバルヒットの原因かなと感じます。

また、日本でも、美容外科手術や皮膚科治療でのダウンタイム中も特に若い世代はそのまま隠さずに生活できる人が増えてきました。そうしたことも、POTENZAをはじめとするニードルRFやダーマペンが受け入れられる後押しをしていますね。

私自身も、15年くらい前にニードルRFを使ったときには、「めっちゃ痛いけど、肌もぷるぷるになって、くすみも取れて、つやが出てたまになら頑張ってやりたい治療」と感じました。結構肌質の変化が大きく、満足度が高かったので、POTENZAが出てきたときは、ほんとうにうれしかったです。最近のニードルRFの機器は、昔と比べて痛みはかなり軽減されていると感じましたし、どんどん行っていきたい治療です。

そんな流れの中、「近年のメソセラピー向けの薬剤の有効性が大きく変わってきたな」と感じたのは、ペプチド製剤と成長因子製剤が台頭してきたことです。従来のように、ただ成分濃度を上げることで効果を高める、という方法だけでなく、ペプチドは有効成分の浸透を高めてきちんと取り込まれるようにしてくれます。

成長因子に関しては、幹細胞の応用によって、ニキビやニキビ痕などしっかりと組織が再生されないと効果が見えにくい症例に対しても「フラクショナルレーザー以外の治療として検討できるようになってきたな」と感じます。

「なんで、こんなに今になってメソセラピーが流行し始めているのかな」とふと思い、Pubmed(医学文献のデータベース)を検索してみたら、美容皮膚科で論文が出てくるのかと思いきや、8割はワクチンと腫瘍領域に関わる文献でした。

飲み薬や注射で投与するよりも、皮膚から直接血管に取り込まれれば、少量で薬剤が変化を受けずに投薬できるからでしょうか。なるべく全身の副作用を出さずに、患部だけ薬剤の濃度を上げられれば良いですものね。

ちなみに、針を使って皮膚に傷をつけて投薬する方法だけでなく、エレクトロポレーションでの経皮吸収もかなり研究されてきているようです。
そうなってくると、「いずれ、もっとクリニックで取り扱いがしやすい美容皮膚科向けのエレクトロポレーションの機器も新しく出てくるかもしれないなぁ」と、楽しみになりました。

特にヒト臍帯血由来幹細胞上清液を含む薬剤がさまざまなところから出てきており、肌質の改善効果が見込めるようになってきました。
そのため、最近の私の興味が高い治療は、首の治療です。首はできる治療が少ないため、今までは敬遠されることが多かった部位ですが、試行錯誤しながらコンビネーション治療を組み立てている最中です。

今のところ、深いしわにはエランセなどスキンブースターやコラーゲンブースターといわれる類の注入と、POTENZA、薬剤を直接皮内に点状注入するマイクロインジェクションを組み合わせる治療が一番効果が早いかなと感じて、いろいろな組み合わせを試しています。

語るときりがなく、だいぶ長くなってきたので本日はこのくらいにします。

治療はすべてオーダーメイドで

当院は、患者様の症状と希望に合わせてコンビネーション治療はすべてオーダーメイドで行います。ですので、決められたセットメニューやコースがほとんどありません。
使用する薬剤、方法すべてを患者様と相談の上、決定していくようにしています。
その方が、治療効果に応じて、その時の最善の方法を行えるからです。

ご興味ある方は、ぜひカウンセリングにお越しください。

上野 美律
銀座たるみクリニック院長。

銀座たるみクリニック
URL : https://tarumiclinic.com/
instagram : https://www.instagram.com/g.tarumi/
電話受付 : 03-6264-1850
平日 9:00~18:00 土曜日 9:00~15:00
(休診日も上記日程はお電話つながります^^)

ブログカテゴリー

©銀座たるみクリニック(美容皮膚科) ALL RIGHT RESERVED.